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そろばんの見取り算で間違える原因と対策|上達するコツも合わせて解説

見取り算は意外と難しい?

見取り算とは、縦に並んでいる数字を上から下へ順に計算する方法です。そろばんを下へスライドさせながら、足し算や引き算をします。足したり引いたりするだけ、と思うかもしれませんが、意外と難しく、見取り算でつまずく人も多いです。

初級は二桁を3回から5回ほどの足し算ですが、どんどん計算する回数が増えるため、答えが大きくなり、難しさを感じがちです。進級にともない、桁数も増えることから、数字を正確に読み取り、正しい指使いでミスのないよう珠を動かさなければなりません。

見取り算で絶対に間違えない方法というのはありませんが、間違える原因と対策が分かれば、それを意識して練習することで克服できるでしょう。

見取り算で間違える原因と対策

どこで間違えやすいのかその箇所を発見し、対処することで見取り算の上達に期待がもてます。見取り算で間違えやすい箇所について、原因と対策について解説します。

間違える主な原因は、以下の通りです。

  1. 繰り上がり・繰り下がりを間違える
  2. 途中の計算を飛ばしてしまう
  3. 数字を読み間違える
  4. 引き算と足し算を逆にする
  5. 桁を間違える

1.繰り上がり・繰り下がりを間違える

5や10の繰り上がり・繰り下がりが必要で、そのままでは足せない、もしくは引けないという時に間違えやすいです。暗算では簡単にできるのに、そろばんの珠の動かし方で間違えてしまうのです。対策としては、「5や10を作る場合」と「5や10から引く場合」、それぞれの珠の動かし方のパターンを覚えてしまうことです。

例えば、5になる組み合わせは、「1と4」「2と3」「3と2」「4と1」の4種類です。5の繰り上がりは10パターンしかありません。「1+4」「2+3」「2+4」「3+2」「3+3」「3+4」「4+1」「4+2」「4+3」「4+4」です。

上記の計算では、先に五珠を入れて、足しすぎた分を引くという計算をする必要があります。計算式は足し算ですが、珠の動かし方としては引き算をします。そのため、この組み合わせを覚えてしまう方が、いくつ減らせば良いのかが瞬時に判断でき、珠の動かし方のミスが減ります。

桁数が増えると、1回の計算で繰り上がりと繰り下がりを複数回行うことになります。ルールとして覚えておくと、計算のスピードが速くなり便利です。

2.途中の計算を飛ばしてしまう

縦に並ぶ数が多いほど、途中の計算を飛ばしてしまいがちです。数とそろばんの珠を繰り返し見るうちに、どこを計算しているのか分からなくなることもあります。

対策としては、まず、定位点(そろばんの梁部分にある黒い点)と数字の1の位を合わせます。定位点と数字がずれていると、目線が微妙にずれてしまうためです。1つ計算するごとに、定位点と数字がずれないように、そろばんを1行ずつスライドさせると、計算漏れを防ぐことができます。

さらに、スライドさせながら、次の数字を必ず確認することも有効です。途中の計算を飛ばさないようにするには、そろばんと問題のポジションや数字と珠の動きから目を離さないことが大切です。

3.数字を読み間違える

数字の読み間違いによって、珠の置き場所を間違えるケースも少なくありません。数字には、パッと見ただけでは分かりづらいものがいくつかあります。例えば、「3と8」「0と6や9」「1と7」「5と6」などは、見間違えやすい数の典型です。

対策としては、数字を正確に読むことしかありません。数字に集中して、正しく数字を判別するようにします。始めのうちは、数字を声に出して読み上げるのも良いでしょう。

4.引き算と足し算を逆にする

引き算を含む問題では、引き算の後に引くという記号がなければ足し算になります。そのまま引き続けてしまうケース、そもそもの引く記号を見落すケースです。引き算を含む問題に進んだ時によく起こります。

対策としては、引くという記号を意識して、しっかり引き算をすることです。ルールとして、引く記号のない数字は足すことを覚えると良いでしょう。比較的、改善しやすい間違いです。

5.桁を間違える

桁を間違えるのは、桁数が増えた時に生じやすい間違いです。四桁の数字を百の位から入れる、五桁の数を千の位から入れるといった間違いで、新しい桁に慣れていないことによります。繰り返し練習しながら、桁に慣れていくことが大切です。

対策として、数字にあるコンマと千の位にあたる定位点の位置を合わせるようにします。ただ、そろばんの定位点と数字のコンマの位置をピッタリ合わせることはできません。数字の一の位と定位点を合わせ、他の定位点は、あくまでも感覚的に合わせることになります。

別の対策として、数字が万の位か千の位なのかをきちんと読むことも重要です。四桁であれば、何千何百何十何と読みます。位を意識することで、正しい桁数を覚えるのです。上級者になると桁数が多くなるため、数字を羅列して計算する人もいます。基本的には、桁を間違えないよう、コンマと定位点の位置を合わせ、数の位をしっかり読めるようにしましょう。

見取り算が上達するコツ

見取り算で間違える原因と対策が理解できたら、効率的に練習をすすめましょう。ここでは、見取り算が上達するコツを解説します。

上達のコツは、以下の通りです。

  1. 計算のスピードを落としてみる
  2. 分割計算の仕方を覚える
  3. 毎日集中して練習に取り組む

1.計算のスピードを落としてみる

見取り算でミスが多く、正解率が上がらない場合は、計算のスピードを落としてみることをおすすめします。計算を急ぎ過ぎるあまり、ミスを重ねてしまいがちです。丁寧に計算すると、間違いの改善につながります。正解率が上がるスピードを把握し、少しずつ速く計算できるようにしましょう。

2.分割計算の仕方を覚える

通常、見取り算は問題の桁が増えてもそのまま計算します。この計算方法が一括計算です。四桁以上の見取り算になり、どうしても一括計算が難しい場合は、分割計算を覚えます。

大きな数を三桁ごとに分けて計算しやすくし、最終的な答えを出していく方法です。そうすることで、桁数の大きな数の見取り算の正解率を高めることができます。

3.毎日集中して練習に取り組む

基本の珠の使い方を振り返り、子どもの間違いやすいポイントを見つけ、毎日集中して練習に取り組みましょう。ただただ反復練習するよりも、計算のスピードを落として丁寧に計算したり、分割計算を導入して、工夫することも大切です。

そろばんは、一朝一夕には上達しないため、毎日の練習は欠かせません。集中して練習と取り組める環境も、しっかり整えてあげましょう。

見取り算はそろばん教室で指導を受けるのが上達の近道

見取り算は、間違えやすいポイントがいくつもあり、それぞれ対策を講じる必要があります。親御さんがそろばん経験者であれば、家庭での取り組みも可能ですが、そうでない場合は教える側にも限界が訪れます。

見取り算を上達させるには、そろばん教室で指導を受けるのが最短コースです。見取り算の上達は、そろばんの使い方、指使い、計算の仕方など、基礎の積み重ねが必須となります。また、伸び悩みは誰もが経験します。分からないところや苦手なところがあれば、先生の指導を受け、自宅での練習を重ねることで乗り越えることができるでしょう。

自宅での練習になかなか時間が取れない場合は、そろばん教室で学ぶ回数を増やすことも上達につながります。教室に行けば、先生の指導や仲間が刺激となって、練習に励めるでしょう。

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この記事の執筆者

そろばんToZ 編集部

四谷とオンラインで授業を展開している「そろばんToZ」編集部です。そろばんや幼児・児童教育に関する情報発信を行なっています。

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