そろばん7級の検定内容
日珠連と全珠連のそろばん検定7級の違いを以下の表にまとめました。
四則演算 | 内容 | 制限時間 | 点数 | 合格点 | |
日珠連
|
見取り算(10問)
掛け算(10問) 割り算(10問) |
2桁 10口
実法あわせて4桁 法商あわせて4桁 |
計20分 |
100点
50点 50点 |
200点中
120点以上 |
全珠連
|
見取り算(15問)
掛け算(15問) 割り算(15問) |
2、3桁 10口
実法あわせて4桁 法商あわせて4桁 |
各7分 |
各150点 |
各150点中
各100点以上 |
参照:珠算能力検定試験|日本珠算連盟 (shuzan.jp)
参照:珠算検定試験 | 公益社団法人全国珠算教育連盟 (soroban.or.jp)
日珠連(日本珠算連盟)
日珠連では全珠連と比べ、「制限時間に対して計算の問題量が少ない」、「見取り算の桁が1桁少ない」、「合格点が低い」といった特徴が見られ、全珠連よりもそろばん検定7級を取りやすいといえます。
また、日珠連では見取り算と掛け算、割り算の3種類の計算の制限時間と点数がまとめられているので得意な分野で苦手な分野を補うこともできます。
全珠連(全国珠算教育連盟)
一方、全珠連では日珠連と比べ、「制限時間に対して計算の問題量が多い」、「見取り算の桁が1桁多い」、「合格点が高い」といった特徴が見られ、日珠連と比べて少し難易度が高いといえます。
また、全珠連では見取り算と掛け算、割り算の3種類の計算に対してそれぞれ制限時間と合格点が分けられているので、どの計算も平均的にできる必要があります。
そろばん7級の検定に受かるためには
そろばん7級の検定だけではなく、全ての級、段位について言えますが、以下の4点が検定に受かるうえで特に重要となります。また、これらの能力はより高位の級や段位を取ろうとするにつれてさらに必要となります。
・問題を素早く正確に読み取る
・そろばんを素早く正確に弾く
・正しく数える
・解答を素早く書く
問題を正確に読み取る
そろばんの問題は基本的に文章問題などと比べて単純なので、問題を見たら次に何をすればよいかはすぐに分かると思います。そのため、問題を見るときには数字を正確に捉えることに集中しましょう。
ここで、間違えた数字を捉えてしまうと以下の3点に割く時間が無駄になってしまいます。そうならないように、計算時には今読んでいる数字のすぐ下にそろばんを置くなどの工夫をするのがよいでしょう。
そろばんを素早く正確に弾く
そろばんを学んでいる人の中でも計算の速度に差がでるのは主に、このそろばんを素早く正確に弾くという能力に違いがあるためです。この能力が高い人は、検定において時間的に余裕ができるため、合格率が段違いに高くなるのは自明でしょう。
しかし、この能力を向上させるには、問題を実際に解く必要があり、とても大変で時間がかかります。
ですが、一度能力が向上すればブランクを空けない限り、能力が下がることはあまりないため、より高い級・段位の取得を目標としている人にはこの能力を重点的に向上させることをおすすめします。
正しく数える
正しく数えるのは誰にとっても重要なことですが、誰でも間違えてしまうことがあるうえに桁が増えるにつれて読み間違いやすくなっていきます。ここで間違えてしまうのはもったいないので、そうならないようにするべきですが、常に正しく数えるというのはほとんどの人にとって難しいもんです。
そのため、代わりの対策として検算を習慣にするのが良いでしょう。
解答を素早く書く
解答を書く時間は、そろばんを見て数を数えた結果を書き写すだけの時間のため、ここにかける時間は短くなければなりません。そろばんの高段位保持者には計算の結果を書く字が汚い人が多いことからも解答を素早く書く必要性は明らかではないでしょうか。
ただし、採点をする人が読めなくては意味がないので、誰でも読める字を素早く書く練習をすることをおすすめします。
そろばん7級の問題対策
上で述べたように、そろばん7級の問題は、日珠連と全珠連で異なり、日珠連では、2桁の見取り算、実法あわせて4桁の掛け算、法商あわせて4桁の割り算が、全珠連では、2~3桁の見取り算、実法あわせて4桁の掛け算、法商あわせて4桁の割り算がそれぞれ検定問題として出ます。
ただ、それぞれどのような問題が出るか分かっていても、特に掛け算と割り算の具体的な計算方法が分からない方もいるかと思いますので、ここでは、掛け算、割り算の2つについてそれぞれ具体的な問題を解きながら解説していきます。
掛け算
「両落とし」掛け算の手順は、以下のようになります。
1.指をおく
2.掛けられる数の左の数と掛ける数の左の数を掛けて、そろばんにいれる
3.指を右にずらす
4.掛けられる数の右の数と掛ける数の左の数を掛けて、そろばんにいれる
5.指をそのままにする
6.掛けられる数の左の数と掛ける数の右の数を掛けて、そろばんにいれる
7.指を右にずらす
8.掛けられる数の右の数と掛ける数の右の数を掛けて、そろばんにいれる
9.答えが出る
ここでは、94 × 26 という式を例に2桁×2桁の掛け算の問題の解き方を解説していきます。
①最初に、そろばんに指をおきます
②次に、9 × 2 = 18 なので18をそろばんにいれます
③②では、十の位どうしの掛け算をして、ここからは十の位と一の位の掛け算をするので指を位一つ分右にずらします
④この位での計算はまず、4 × 2 = 8 をそろばんにいれます
⑤十の位と一の位の掛け算はもう一つあるので、まだ指はずらしません
⑥次に、9 × 6 = 54 をそろばんにいれます
⑦最後に一の位どうしの掛け算の結果をそろばんに入れたいので、指を位一つ分右にずらします
⑧4 × 6 = 24 をそろばんにいれます
⑨そろばんの珠を数えると、答えは2,444となります
3桁×1桁の計算は上と同様に、掛けられる数の百の位×掛ける数をそろばんにいれて指をずらし、掛けられる数の十の位×掛ける数をそろばんに入れて指をずらし掛けられる数の一の位×掛ける数をそろばんに入れれば答えが求められます。
割り算
「片落とし」割り算の手順では以下のようになります。
1.そろばんに割られる数だけおく
2.割られる数の一番左の数と割る数を比べる
3.割られる数の下に左手の中指と人差し指をおく
4.1回目の割り算の商をおく
5.割られる数から引き算する
6.左手の指の位置をそれぞれ1つずつずらす
7.2回目の割り算の商をおく
8.割られる数から引き算する
9.左手の指の位置をそれぞれ1つずつずらす
10.3回目の割り算の商をおく
11.割られる数から引き算する
12.答えが出る
ここでは、6,056 ÷ 8 という式を例に7級の割り算の問題の解き方を解説していきます
①最初に、そろばんに6,056をおきます
②次に、6と8を比べると、8の方が大きいので最初の割り算は60 ÷ 8 となります
③60の部分に左手の中指と人差し指をおきます
④60 ÷ 8 の商は7で、これを左手の中指のすぐ左、つまり6の左におきます
⑤ここで、60から56(8 × 7)を引くと4となるので、中指の上は0、人差し指の上は4を指すように珠を動かします
⑥⑤までは、千の位と百の位に注目して割り算をしていて、ここからは百の位と十の位に注目して割り算をするので、左手の指の位置をそれぞれ位一つ分ずつずらします
⑦次に、中指と人差し指の上の数はそれぞれ4と5となってるはずなので、45 ÷ 8 の商5を左手の中指のすぐ左、つまり4の左におきます
⑧そして、45 – 40(8 × 5) = 5 が残るよう中指と人差し指の上の数を、それぞれ0と5になるよう珠を動かします
⑨ここでまた、計算の位が1つ下がるので、左手の指の位置をそれぞれ位一つ分ずつずらします
⑩今、指を指している数字は56となっているはずなので、56 ÷ 8 の商7を左手の中指の左、つまり5の左におきます
⑪ここで、56 – 56(8 × 7) = 0 となるので、計算は終わりです
⑫このとき、商は757でこれが答えとなります
3桁÷1桁の計算も、上と全く同様に計算すれば答えを求めることができます。
ここでは、口頭で問題の解き方を解説しました。もしイメージしづらいと感じた方は、問題は異なりますが、以下のサイトで図を用いた解説がされているので、ぜひ参考にしてみてください。
【両落とし】そろばん (珠算) 2けた×2けたの掛け算のやり方 | そろばんToz (to-z.net)
【割り戻し】そろばん (珠算) 割り算の割り戻し (還元) のやり方を解説 – そろばんToz (to-z.net)
そろばん検定7級の取得年齢目安
日珠連と全珠連のそろばん検定7級の取得難易度には、上で紹介したように多少の差がありましたが、どこのサイトを見ても、どちらの平均的な取得年齢は7歳前後と変わりませんでした。ただ、それぞれのデータで何歳から初めて、週に何回そろばん塾に通っているかが異なるので、あくまでも目安にとどめておくのが良いでしょう。
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