そろばんは海外の108を超える国に普及している
そろばんは、108(アジア22、大洋州7、北米2、中南米6、欧州25、中東14、アフリカ32)を超える国と地域に普及しています。そろばんは中国語で「算盤(スワンパン)」、英語で「abacus(アバカス)」と言いますが、現在は「soroban」で通用するほどです。国際珠算普及基金などの珠算界の様々な団体によって、世界各国にそろばんを紹介し、珠算教育の普及活動が行われています。
参照元:NPO法人国際珠算普及基金
世界でのそろばんの歴史
そろばんには長い歴史があり、はじめは現在のような形ではありませんでした。起源となるものは5000年前から存在し、それが使いやすく改良され受け継がれています。現在のそろばんは、中国から伝わり日本で大きく花を咲かせ、世界に広まったのです。ここでは、世界でのそろばんの歴史について紹介します。
世界のそろばん | そろばんの特徴 |
砂そろばん
5000年位前 メソポタミア地方 |
・そろばんの起源と考えられている
・土や砂の上に線をひき、小石を置いて計算する |
線そろばん
2500年位前 ギリシャ・ローマ |
・珠のないそろばんともいえる形状である
・盤の上に線をひき、小石などの珠を置いて計算をする |
溝そろばん
2300年位前 ローマ |
・そろばんの原型と考えられている
・溝を掘った盤にはめこまれた珠を操作して計算する |
中国のそろばん
1700年位前 |
・溝そろばんを元に作られる
・五珠2個と一珠5個を操作して計算する |
日本に伝わってきたそろばん
400年位前 |
・中国のそろばんが伝わる
・五珠2個と一珠5個を操作して計算する |
昭和のそろばん
80年位前 |
・明治時に五珠1個と一珠5個に改良される
・1935年に小学校で一珠4個に統一される |
砂そろばん:5000年位前メソポタミア地方
そろばんの起源は、メソポタミア地方(現在のイラク・クウェート)で使われていた砂そろばんであると考えられています。砂そろばんとは、土や砂の上に線をひき、そこに小石を置いて計算するものです。
この計算を表す粘土板が発掘され、メソポタミア南部地域に最古の都市文明を築いたシュメール人が使っていたのではないかと推測されています。そろばんは、古代メソポタミアから数えると、5000年もの長い歴史があるのです。
参照元:古代のそろばん|日本珠算連盟
線そろばん:2500年位前ギリシャ・ローマ
ギリシア・ローマなどでは、線そろばんが使われていました。線そろばんとは、岩や木で作られた盤(abacus)の上に線をひき、線と線の間に小石などでできた珠を置いて計算をするものです。
現存する最古の原始そろばんは、ギリシャのサラミス島で発掘された「サラミスのアバカス」です。盤上にギリシャ数字と平行線が彫られており、まさしく珠のないそろばんといえるでしょう。
参照元:古代のそろばん|日本珠算連盟
溝そろばん:2300年位前ローマ
溝そろばんは青銅製のそろばんで、2300年位前から1500年位前までローマで使われていました。溝を掘った盤の中に、珠がはめこんであります。横型に作られ、持ち運びができる大きさです。五珠が1個と一珠4個からなる現在のそろばんのようです。この溝そろばんが中国に伝わり、現在の原型となったともいわれています。
ちなみに、溝そろばんのレプリカは、東京理科大学近代科学資料館に所蔵されています。
参照元:古代のそろばん|日本珠算連盟
中国のそろばん:1700年位前
約1700年前に徐岳(じょがく)が書いた「数術記遺」において、そろばんの形状や珠算の計算法などが書かれています。当時のそろばんは、溝そろばんによく似たもので、上の珠が1個、下の珠が4個に分かれ、中国そろばんの起源と考えられています。
もともと中国では、算木(さんぎ)という計算用具で四則演算や平方根などの高度な計算をしていました。この算木の計算法を取り入れたそろばんが作られたことで、庶民に至るまで様々な層に浸透していきます。
中国のそろばんは、五珠2個と一珠5個あり、珠はだんごのような形をしています。以前の中国では、重さを量るのに「両と斤」という単位を使用していました。1斤が16両だったため、15で繰り上がるそろばんが作られたのです。
日本に伝わってきたそろばん:400年位前
日本には400年位前の室町時代に、五珠2個と一珠5個からなる中国そろばんが伝わってきました。豊臣秀吉に仕えた毛利勘兵衛がそろばん塾を開いたこともあり、そろばんが普及します。現存する日本で最も古いそろばんは、2014年に老舗メーカーの雲州堂(大阪市中央区)で発見されました。1591年に、豊臣秀吉が久野四兵衛重勝に褒美として与えたとされる「四兵衛重勝拝領算盤」です。
参照元:「四兵衛重勝拝領算盤」日本最古のそろばんに認定|株式会社雲州堂
昭和のそろばん:80年位前
明治時代に五つ珠そろばん(五珠1個、一珠5個)が登場して以来、1955年頃まで使われていました。1935年の小学校教科書改訂に伴い、小学校でのそろばんが必修科目となったと同時に、現在の一珠4個が作られるようになります。昭和のそろばんは小学校教育とともに80年以上の歴史を刻んでいるのです。
海外でそろばんを学ぶ理由とは
そろばん学習は、海外でも人気があります。年に1回、在日米国国防省教育局アメリカンスクールそろばんコンテスト(全国珠算教育連盟主催)が開催されるほどです。このように、各国のそろばん教室で、そろばんの技術を磨いている子どもたちが大勢います。なぜ、海外の子どもたちはそろばんを学ぶのでしょうか。
海外でそろばんを学ぶ理由は、以下の通りです。
- 算数・数学の基本である計算力が身につく
- そろばんには計算力以外にも様々な効果がある
算数・数学の基本である計算力が身につく
そろばんを学ぶべき理由の1つに、足し算・引き算・掛け算・割り算など算数や数学の基本となる計算力が身につくことが挙げられます。そろばんで得られる計算力は、四則演算を素早くこなすだけではありません。特筆すべきは、スピードに加えて正確性にも優れている点です。
算数や数学では、図形、関数、確立など様々なジャンルで、常に計算処理が伴います。つまり、問題を解くにあたって、何らかの計算が必要なのです。この計算で間違えたり、計算が遅かったりすると、問題を解く時間が減り、集中力すらすり減らしてしまうでしょう。したがって、算数・数学の基本である計算力を身につけるには、そろばんを学ぶべきといえるのです。
そろばんには計算力以外にも効果がある
そろばんを学ぶべき理由は、計算力が身につくことだけではありません。そろばんには、計算力以外にも以下のような効果が期待できます。これらの効果は、生活や勉強などに活かせる力なので、その力を補うためにもそろばんを学ぶ価値があるといえます。
集中力がアップする
そろばんは、制限時間内により多くの問題に正解することが重視されます。ちょっとした気の緩みが、指の動かし方や珠の運び方に影響することも少なくありません。ゆえに、高いレベルでの集中の持続を必要とします。このような練習を重ねることで、必然的に集中力が高まるのです。
記憶力が強化される
見取り暗算や読み上げ暗算などによって、記憶力が強化されます。暗算は、頭の中にそろばんをイメージし、それを操作する過程を常に脳内に保存しているからです。実際にそろばんを使った計算だけでは、記憶する必要はあまりありません。記憶力の強化は、暗算の訓練によって得られるのです。
海外でそろばんを学ぶ3つの方法
海外でそろばんを学ぶ方法は、主に以下の3つがあります。ライフスタイルに合わせて、どの方法が適しているのか検討にしてみてください。
- 親がそろばんを教える
- 近くのそろばん教室に通う
- 海外対応のオンライン教室を利用する
親がそろばんを教える
親にそろばんの経験があれば、子どもに教えることは取り掛かりやすいかもしれません。そろばん教本は通販で購入できるので、解説を参考に教えてみると良いでしょう。レベルが上がると教えるのは難しいかもしれませんが、インターネット上にも、そろばん教室が提供している初歩的な計算の仕方などが紹介されています。実演を見ながら、一緒に学んでみるのもおすすめです。
近くのそろばん教室に通う
海外のそろばんのフィールドは、108を超える国や地域に広がっています。もしかしたら、近くにそろばん教室があるかもしれません。日本に比べれば教室の数は多くはありませんが、海外でのそろばん人気にともない、世界各地に教室ができています。近くにそろばん教室がないか探すところから始めてみてください。
海外対応のオンライン教室を利用する
そろばんを習わせたいけど、そもそも習ったことがなく教えられない、さらに近くにそろばん教室がないという方もいらっしゃるかもしれません。そういった悩みを解決してくれるのは、海外に対応しているオンライン教室です。自宅にいながら、そろばんを学ぶことができます。
オンラインでは、どのように授業を行っているのでしょうか。教室により、授業の流れに違いがありますが、Zoomを利用し、先生1人に対して生徒3名ほどの少人数で、そろばんの指導を受けるスタイルが多いです。
規模の大きな教室では、生徒一人ひとりに手厚く指導することは難しく、分からないことを聞けずにいる子どもも少なくありません。その点、オンラインであれば、きめ細やかな指導を受けられるのがメリットです。海外対応のオンライン教室に興味がある方は、次に紹介する「Tozオンラインそろばん」を検討してみてください。
海外での子どもの教育に悩む親御さんへ
ここまで、海外でそろばんを学ぶ理由や海外でそろばんを学ぶ方法について解説しました。海外赴任などの事情で、お子様が海外で教育を受ける場合、そろばん教室だけでなく、現地語学習や日本語を含めた国語や算数の教育に悩む親御さんも少なくありません。
海外での生活は、保護者とお子様の双方にとって大きな環境の変化です。勤務先からの情報や現地での生活が長い人からの意見などを参考に、現地の教育機関の特性とお子様の年齢や性格から、選択肢を考えてあげると良いでしょう。
小学校の算数に関しては、四則計算(足し算、引き算、掛け算、割り算)がきちんと身についていると、比較的スムーズに授業についていくことができています。そう考えると、言語面で不安がある子どもにとって、算数は自信を持てる大切な教科となるでしょう。
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- 数字に対する強さや慣れ
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- 基礎的な処理能力
- 地頭力
さまざまなスキルが養われることにより、勉強に意欲的に取り組めたり算数に強くなったりします。勉強に対する苦手意識を克服し、自信をつけることも可能です。
実用性のあるスキルは、「中学受験合格」にも欠かせない素養です。昨今、中学受験のニーズの増加に伴い、受験体先の早期化が進行。大手学習塾に小学3年生から入塾する場合、入塾までに地頭力や基礎的な処理能力など、勉強の基礎となる能力を高めておく必要があります。
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グローバル化・多様化が加速していく社会の中で、子どもが「自由に」生きるための素養を身に着けるためには、実用性のあるスキルだけではなく、本質的なスキルを学ぶことも大切だと考えています。そうした観点から、受験準備のみを想定してスキルを身に着けるのではなく、リベラルアーツ(教養)教育の側面も補い、自律的な考え方・生き方ができるようになっていただきたく願っています。
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