この記事では、そろばんを使って2桁+2桁の足し算を計算する具体的な方法について解説していきます。その他にも、そろばんで2桁+2桁の足し算をするために必要なことやそろばんのおすすめの練習方法についても解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
そろばんで2桁+2桁の足し算をするために必要なこと
ここでは、そろばんを使って2桁+2桁の足し算をするために必要なこと2つについて解説します。
・珠の数え方・弾き方
・足し算
珠の数え方・弾き方
1つ目は、珠の数え方と弾き方を知っていることです。
そろばんを使って計算をするには、まずこれらの知識が必要です。覚えていない方は以下の記事などを参考にして、まずはそろばんの基礎について学びましょう。
【関連記事】
こちらの記事では、そろばんの各部位の名称や珠の数え方、弾き方などの基礎について解説しています。
そろばんの使い方|部位や数の表し方の基本知識と簡単な足し算のやり方 | そろばんToz (to-z.net)
足し算
2つ目は、1桁+1桁の足し算ができることです。
そろばんを使った2桁+2桁の足し算では、各位の足し算を行うので、1桁+1桁の足し算が必要となります。例えば、以下の80+20の計算では、0+0と8+2ができる必要があります。
2桁+2桁の計算方法
ここでは、いくつか具体例を解説していきますが、分かりやすくするために80+○○の形の計算を行っていきます。また、計算はどれも3つの手順に分かれていますが、2桁+2桁の足し算は全て同じように解くことができます。
ちなみに、2桁+2桁の問題は全珠連(全国珠算教育連盟)、日珠連(日本珠算連盟)ともにおおよそ7~10級程度の問題に該当します。そろばん検定で級の取得を目標にしている方はぜひ参考にしてみてください。
80+20
<計算のポイント>
①80を置く
②8+2をする
③0+0をする
①80を置く
まずは足される数である80を置きます。つまり、十の位の5珠を下げて1珠を3つ上げます。
②8+2をする
次に、十の位どうしを足し合わせます。ここでは、8+2=10より、まず十の位の5珠を上げ、1珠を3つ下げ、
1繰り上がるので百の位の1珠を1つ上げます。
③0+0をする
そして最後に一の位どうしを足し合わせます。ここでは0+0=0なので、そろばんの珠は動かしません。もし、0でないのであれば珠は動かしますが、繰り上がりの時は十の位に数字を繰り越すことに注意してください。
これで計算は終わりとなりますが、このときそろばんは次のような状態になっているはずです。
百の位:1珠が1つ上がっている
十の位:5珠は下がらず、1珠は上がっていない
一の位:5珠は下がらず、1珠は上がっていない
これは100を表しており、100が答えとなります。
ここで注意すべきことが1つあります。それは、足し算を暗算でやってしまうことです。2桁+2桁の足し算は暗算で計算できてしまう方もいるかと思います。ですが、そのやり方で慣れてしまうと、そろばんの扱いが上達しないうえに、計算の桁数が上がったときにつまずきやすくなってしまいます。そのため、そろばんを使って計算をするときは、極力暗算を避け、そろばんの珠を弾いて計算をするようにしましょう。
関連記事:そろばん (珠算) 問題:たし算「80+20」(2桁・3桁) のやり方‹ そろばんToz (to-z.net)
80+23
<計算のポイント>
①80を置く
②8+2をする
③0+3をする
①80を置く
まずは足される数である80を置きます。つまり、十の位の5珠を下げて1珠を3つ上げます。
②8+2をする
次に、十の位どうしを足し合わせます。ここでは、8+2=10より、まず十の位の5珠を上げ、1珠を3つ下げ、
1繰り上がるので百の位の1珠を1つ上げます。
③0+3をする
そして最後に一の位どうしを足し合わせます。ここでは0+3=3なので、一の位の1珠を3つ上げます。
これで計算は終わりとなりますが、このときそろばんは次のような状態になっているはずです。
百の位:1珠が1つ上がっている
十の位:5珠は下がらず、1珠は上がっていない
一の位:1珠が3つ上がっている
これは103を表しており、103が答えとなります。
関連記事:そろばん (珠算) 問題:たし算「80+23」(2桁・3桁) のやり方 | そろばんToz (to-z.net)
80+27
<計算のポイント>
①80を置く
②8+2をする
③0+7をする
①80を置く
まずは足される数である80を置きます。つまり、十の位の5珠を下げて1珠を3つ上げます。
②8+2をする
次に、十の位どうしを足し合わせます。ここでは、8+2=10より、まず十の位の5珠を上げ、1珠を3つ下げ、
1繰り上がるので百の位の1珠を1つ上げます。
③0+7をする
そして最後に一の位どうしを足し合わせます。ここでは0+7=7なので、一の位の5珠を下げて1珠を2つ上げます。
これで計算は終わりとなりますが、このときそろばんは次のような状態になっているはずです。
百の位:1珠が1つ上がっている
十の位:5珠は下がらず、1珠は上がっていない
一の位:5珠は下がり、1珠が2つ上がっている
これは107を表しており、107が答えとなります。
関連記事:そろばん (珠算) 問題:たし算「80+27」(2桁・3桁) のやり方 | そろばんToz (to-z.net)
80+31
<計算のポイント>
①80を置く
②8+3をする
③0+1をする
①80を置く
まずは足される数である80を置きます。つまり、十の位の5珠を下げて1珠を3つ上げます。
②8+3をする
次に、十の位どうしを足し合わせます。ここでは、8+3=11より、まず十の位の5珠を上げ、1珠を2つ下げ、
1繰り上がるので百の位の1珠を1つ上げます。
③0+1をする
そして最後に一の位どうしを足し合わせます。ここでは0+1=1なので、一の位の1珠を1つ上げます。
これで計算は終わりとなりますが、このときそろばんは次のような状態になっているはずです。
百の位:1珠が1つ上がっている
十の位:1珠が1つ上がっている
一の位:1珠が1つ上がっている
これは111を表しており、111が答えとなります。
関連記事:そろばん (珠算) 問題:たし算「80+31」(2桁・3桁) のやり方 | そろばんToz (to-z.net)
80+34
<計算のポイント>
①80を置く
②8+3をする
③0+4をする
①80を置く
まずは足される数である80を置きます。つまり、十の位の5珠を下げて1珠を3つ上げます。
②8+3をする
次に、十の位どうしを足し合わせます。ここでは、8+2=10より、まず十の位の5珠を上げ、1珠を2つ下げ、
1繰り上がるので百の位の1珠を1つ上げます。
③0+4をする
そして最後に一の位どうしを足し合わせます。ここでは0+4=4なので、一の位の1珠を4つ上げます。
これで計算は終わりとなりますが、このときそろばんは次のような状態になっているはずです。
百の位:1珠が1つ上がっている
十の位:1珠が1つ上がっている
一の位:1珠が4つ上がっている
これは114を表しており、114が答えとなります。
関連記事:そろばん (珠算) 問題:たし算「80+34」(2桁・3桁) のやり方 | そろばんToz (to-z.net)
80+36
<計算のポイント>
①80を置く
②8+3をする
③0+6をする
①80を置く
まずは足される数である80を置きます。つまり、十の位の5珠を下げて1珠を3つ上げます。
②8+3をする
次に、十の位どうしを足し合わせます。ここでは、8+3=11より、まず十の位の5珠を上げ、1珠を2つ下げ、
1繰り上がるので百の位の1珠を1つ上げます。
③0+6をする
そして最後に一の位どうしを足し合わせます。ここでは0+6=6なので、一の位の5珠を下げて1珠を1つ上げます。
これで計算は終わりとなりますが、このときそろばんは次のような状態になっているはずです。
百の位:1珠が1つ上がっている
十の位:1珠が1つ上がっている
一の位:5珠は下がり、1珠が1つ上がっている
これは116を表しており、116が答えとなります。
関連記事:そろばん (珠算) 問題:たし算「80+36」(2桁・3桁) のやり方 | そろばんToz (to-z.net)
80+39
<計算のポイント>
①80を置く
②8+3をする
③0+9をする
①80を置く
まずは足される数である80を置きます。つまり、十の位の5珠を下げて1珠を3つ上げます。
②8+3をする
次に、十の位どうしを足し合わせます。ここでは、8+3=11より、まず十の位の5珠を上げ、1珠を2つ下げ、
1繰り上がるので百の位の1珠を1つ上げます。
③0+9をする
そして最後に一の位どうしを足し合わせます。ここでは0+9=9なので、一の位の5珠を下げて1珠を4つ上げます。
これで計算は終わりとなりますが、このときそろばんは次のような状態になっているはずです。
百の位:1珠が1つ上がっている
十の位:1珠が1つ上がっている
一の位:5珠は下がり、1珠が4つ上がっている
これは119を表しており、119が答えとなります。
関連記事:そろばん (珠算) 問題:たし算「80+39」(2桁・3桁) のやり方 | そろばんToz (to-z.net)
80+42
<計算のポイント>
①80を置く
②8+4をする
③0+2をする
①80を置く
まずは足される数である80を置きます。つまり、十の位の5珠を下げて1珠を3つ上げます。
②8+4をする
次に、十の位どうしを足し合わせます。ここでは、8+4=12より、まず十の位の5珠を上げ、1珠を1つ下げ、
1繰り上がるので百の位の1珠を1つ上げます。
③0+2をする
そして最後に一の位どうしを足し合わせます。ここでは0+2=2なので、一の位の1珠を2つ上げます。
これで計算は終わりとなりますが、このときそろばんは次のような状態になっているはずです。
百の位:1珠が1つ上がっている
十の位:1珠が2つ上がっている
一の位:1珠が2つ上がっている
これは122を表しており、122が答えとなります。
関連記事:そろばん (珠算) 問題:たし算「80+42」(2桁・3桁) のやり方 | そろばんToz (to-z.net)
80+45
<計算のポイント>
①80を置く
②8+4をする
③0+5をする
①80を置く
まずは足される数である80を置きます。つまり、十の位の5珠を下げて1珠を3つ上げます。
②8+4をする
次に、十の位どうしを足し合わせます。ここでは、8+4=12より、まず十の位の5珠を上げ、1珠を1つ下げ、
1繰り上がるので百の位の1珠を1つ上げます。
③0+5をする
そして最後に一の位どうしを足し合わせます。ここでは0+5=5なので、一の位の5珠を下げます。
これで計算は終わりとなりますが、このときそろばんは次のような状態になっているはずです。
百の位:1珠が1つ上がっている
十の位:1珠が2つ上がっている
一の位:5珠が下がっている
これは125を表しており、125が答えとなります。
関連記事:そろばん (珠算) 問題:たし算「80+45」(2桁・3桁) のやり方 | そろばんToz (to-z.net)
80+48
<計算のポイント>
①80を置く
②8+4をする
③0+8をする
①80を置く
まずは足される数である80を置きます。つまり、十の位の5珠を下げて1珠を3つ上げます。
②8+4をする
次に、十の位どうしを足し合わせます。ここでは、8+4=12より、まず十の位の5珠を上げ、1珠を1つ下げ、
1繰り上がるので百の位の1珠を1つ上げます。
③0+8をする
そして最後に一の位どうしを足し合わせます。ここでは0+8=8なので、一の位の5珠を下げて1珠を3つ上げます。
これで計算は終わりとなりますが、このときそろばんは次のような状態になっているはずです。
百の位:1珠が1つ上がっている
十の位:1珠が2つ上がっている
一の位:5珠は下がり、1珠が3つ上がっている
これは128を表しており、128が答えとなります。
関連記事:そろばん (珠算) 問題:たし算「80+48」(2桁・3桁) のやり方 | そろばんToz (to-z.net)
80+54
<計算のポイント>
①80を置く
②8+5をする
③0+4をする
①80を置く
まずは足される数である80を置きます。つまり、十の位の5珠を下げて1珠を3つ上げます。
②8+5をする
次に、十の位どうしを足し合わせます。ここでは、8+5=13より、まず十の位の5珠を上げ、
1繰り上がるので百の位の1珠を1つ上げます。
③0+4をする
そして最後に一の位どうしを足し合わせます。ここでは0+4=4なので、一の位の1珠を4つ上げます。
これで計算は終わりとなりますが、このときそろばんは次のような状態になっているはずです。
百の位:1珠が1つ上がっている
十の位:1珠が3つ上がっている
一の位:1珠が4つ上がっている
これは134を表しており、134が答えとなります。
関連記事:そろばん (珠算) 問題:たし算「80+54」(2桁・3桁) のやり方 | そろばんToz (to-z.net)
そろばんのおすすめの練習方法
ここでは、そろばんを身に付けるおすすめの練習方法について解説していきます。
・問題を数こなす
・そろばん検定取得を目標とするそろばん塾に通う
問題を数こなす
まず1つ目は、問題数をこなすことです。
そろばんを使った計算を身に付けるためには、問題に慣れ、珠をいくつ、どのように動かすのかといったことを正しく判断できるようになる必要があります。
そのためには、問題数をこなす必要がありますが、この方法は基本的に独学となってしまうので良くない癖がつくなどして、計算速度があまり上がらないといった問題があります。
この方法では、ネット上の問題または市販の問題集を使うという2つの選択肢がありますが、それぞれメリット、デメリットがあります。
まず、ネット上の問題を使う方法では、問題のレベルがバラバラで、そろばんの扱い方が少し身に付きにくいですが、お金を掛けずにとにかくたくさん解くことができます。
一方、市販の問題集を使う方法では、レベルごとに問題が作られているので、段階を踏んで確実に成長することができます。また、問題集では四則演算全般を取り扱っているので、そろばんを独学で広く、本格的に学びたい方におすすめです。
段階を踏んで学ぶには以下の問題集が特におすすめです。
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こちらのテキストは、イラストが豊富なので、どのように珠を動かせばよいのかが一目で分かり、初心者にとって非常に分かりやすいものとなっています。また、珠算検定10級~3級や暗算検定8級~3級に対応しているため、幅広く学ぶことができるので費用も抑えやすく、おすすめです。
そろばん検定取得を目標とするそろばん塾に通う
次に2つ目は、検定取得を目標とするそろばん塾に通うことです。
こちらは、お子様に本格的にそろばんを学習させたい方におすすめです。
なぜかというと、そのようなそろばん塾は正しく素早く計算をするためのノウハウを多く知っているので、独学よりも計算速度、正答率において圧倒的に成長しやすいからです。
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