そろばんで暗算ができるまでに必要なことは?
そろばんで行われる暗算は、珠算式暗算と呼ばれ、そろばん技術をベースにしています。そのため、そろばんの基本的な技術として、正しい指使いで足し算や引き算などの計算が身につくと、珠算式暗算の技術も習得しやすいのです。
そろばんの基本的技術が身についた後、暗算を行なってみても、暗算の途中で数字を忘れてしまったり、混乱したりすることが多いです。むしろ、そろばんで計算する方が速いでしょう。これは、ほとんどの場合において、頭の中で数字をイメージしているからです。つまり、まだそろばんをイメージできていない段階といえます。
そこで、大切になるのが暗算のコツを覚えることです。次に紹介する暗算のコツを取り入れてみましょう。
そろばんで暗算をするコツ
暗算の練習は、やみくもに計算しても上達は難しいです。コツを押さえて、頭の中でそろばんをイメージできるようになりましょう。
そろばんで暗算するコツは、以下の通りです。
- 空中もしくは机の上で指を動かす
- 数字を読み上げながら指を動かす
- 実際のそろばんで指使いや珠の動きを確認する
1.空中もしくは机の上で指を動かす
1つめのコツは、空中もしくは机の上で指を動かすことです。暗算をしながら、指でそろばんをはじくような動作をして計算している人を見たことがあるでしょう。これは、頭の中のそろばんを指を動かして弾いているのです。筆算で暗算している人には、このような動きは見られません。そろばんが手元にあると思って、指を動かし、そろばんで計算するイメージを覚えましょう。
2.数字を読み上げながら指を動かす
頭の中でそろばんをイメージできても、数字をすぐに忘れてしまうことが起こるようになります。そこで2つめのコツは、重要になるのは数字を読み上げながら指を動かすことです。
数字を目で見て、指で計算し、さらに声を出すことで記憶に残りやすくなります。例えば、「12」は「ジュウニ」と読むのではなく「イチ・二」とコンパクトにして数字だけを読み上げましょう。段々、心の中で数字を読めるようになります。
3.実際のそろばんで指使いや珠の動きを確認する
3つめのコツは、暗算が終わったら、実際のそろばんで指使いや珠の動きを確認することです。暗算は頭の中で起きているので、正確に思い出すことができません。単に答え合わせするのではなく、珠の配置を見ながら確認することが大切です。そうすることで、イメージと実際の違いに気づけるようになります。
そろばんにおける暗算のやり方
そろばんの暗算は、足し算のみの問題や足し算と引き算の複合問題、掛け算、割り算があります。初めての暗算は、足し算から始め、引き算が含まれる問題へと進むことが大切です。ここでは、暗算のやり方を解説します。
一桁の数字を3回の見取り暗算から始める
一桁の数字を3回続けて足し算をします。そろばんの10級レベルに相当する問題です。上から順番に足していきます。1番上の数字に、その下に続く数字を足すため、足し算を2回することになります。3つめの数字を足す前に、数字を忘れてしまうかもしれません。また、数字自体を読み間違えることもあります。数字を読み上げながら計算し、1回めの足し算がいくつになったのか声に出してみても良いでしょう。3回の足し算ができるようになると、徐々に5回、7回と増やしていきます。覚える量が増えていくので、覚えきれない場合は、数を減らし、繰り返し練習しましょう。
引き算が混ざっている場合は後回しにする
引き算を含む計算では、引いたり足したりしていると混乱しやすく忘れがちです。引き算が含まれると難しく感じるのは、このためです。そこで、途中にある引き算を後回しにします。足し算をすべて計算してから、最後に引き算をしましょう。初級レベルは筆算で計算すると素早く答えが出せますが、暗算の上達には筆算は不要です。必ず指を動かし、頭の中のそろばんを使って暗算しましょう。
読み上げ暗算にも取り組む
上記までのやり方は、問題を見ながら暗算をする方法で、見取り暗算という呼ばれる計算方法です。見取り暗算に慣れてきたら、読み上げ暗算にもチャレンジしてみましょう。そろばん教室では、先生が数字を読み上げますが、家庭では親御さんが先生に代わって読み上げてみてください。
読み上げ暗算には、数字を読み上げる際に、いくつかの決まりごとがあります。
- どの計算も始めに、「ご破算(ごはさん)で願いましては」と言うのが開始の合図です。
- それぞれ数字の最後に「〜円也(なり)」を付けてます。数ごとに、区切りを入れるための言葉です。
- 引き算の場合は数字の前に「引いては」、次に足し算が続くと数字の前に「加えて」と言います。
そろばんの暗算が上達するおすすめの練習方法
暗算の上達には、継続した練習が不可欠です。ここでは、そろばんにおける暗算が上達するおすすめの練習方法を紹介します。
- 日常生活にある数字で暗算する
- 計算ドリルを利用する
- 暗算用の教材を活用する
- そろばん教室で正しい手法を学ぶ
1.日常生活にある数字で暗算する
暗算の練習には、日常生活にある数字を使う方法が手軽にできるのでおすすめです。目に入る数字を全て暗算に使うのが理想的ともいえます。家の中には、時計やカレンダーなどの数字があふれています。外に出るときは、車のナンバープレートや標識の数字を利用することも試して欲しい方法です。
また、スーパーやコンビニの買い物で、合計金額やお釣りの金額を暗算するのも良いトレーニングになります。合計金額はレジで正しい金額を確認できる上に、間違えた場合でもレシートを見ながら計算し直すことも可能です。身近な数字を意識し、常に暗算することで、自然と暗算力は鍛えられます。
2.計算ドリルを利用する
暗算には、小学生用の計算ドリルを利用することもおすすめです。同じようなパターンを数多くこなすことができます。そのため、足し算や引き算など、一桁から始め、二桁へとレベルに応じたステップアップが可能です。
ただ、1つの式で計算する数は1つ、もしくは2つ程度しかありません。全ての答えを暗算で足す、大きい数から引くといった工夫をしましょう。
3.暗算用の教材を活用する
1回に計算する足し算や引き算の数を増やしたいのであれば、そろばんの暗算用教材を利用する方法もあります。そろばんの学習教材は、書店やネットでも購入可能です。解き方の解説などが書かれている点がメリットです。初級編から取り組むと良いでしょう。
また、スマホやパソコンを使って、フラッシュ暗算をするのも良いです。フラッシュ暗算とは、モニター画面に次々映し出される数字を暗算します。教材は、日本フラッシュ暗算協会の公式ソフトがおすすめです。iPhone・iPadやパソコン用アプリからニンテンドー3DS・DS用ソフトまで、初心者にも楽しみながら技術を身につけられるよう設計されています。
4.そろばん教室で正しい手法を学ぶ
自宅学習でも暗算を身につけることはできますが、最短で習得したい場合は、そろばん教室で正しい手法を学ぶことが有効です。そろばん教室では、テキストに沿って学習するため、暗算ができるまでに必要な正しい指使いで計算する技術が身につきます。そのため、そろばんでの暗算技術を効率的に習得できるのです。上手くいかない時に適切に指導をしてくれる先生がいると、身につくスピードが断然違ってきます。
ただ、従来のそろばん教室では、様々なレベルの子どもが一緒に学んでおり、適切なレベルで暗算を学ぶことは難しいという点が懸念されます。そういった点を解決するには、オンラインでそろばんを学べる教室がおすすめです。
オンライン形式であれば、少人数制で行われることが多く、きめ細やかな指導を受けることができます。そろばん教室を選ぶ際の選択肢として、オンラインのそろばん教室も検討してみてください。
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「Tozオンラインそろばん」は、アースダイバー株式会社が運営するそろばん教室です(新宿区近辺にお住まいで通塾を希望される方は、四谷校舎をご利用ください)。オンラインコースを用意しているため、通塾していただく必要はなく、海外からの利用も可能です。そろばん、 テキスト、 ノートパソコンがあれば始められます。
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最後に
本記事では、そろばんで暗算ができるコツや暗算のやり方、おすすめの練習方法を紹介しました。そろばんにおける暗算は筆算とは異なり、頭の中でそろばんをイメージして計算します。そのため、そろばんで計算する技術と暗算の技術を身につけなければなりません。空中や机の上で指を動かし、数字を読み上げることで、頭の中のそろばんをはじき、忘れにくくすることが上達のコツです。一桁の足し算から始め、徐々に難度を上げていき、読み取り暗算に取り組んでいきましょう。
自宅学習でも身につけられますが、効率良く最短で習得するのであれば、そろばん教室が有効です。そろばん教室を選ぶ際には、ぜひ「Tozオンラインそろばん」を検討してみてはいかがでしょうか。
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