全珠連の暗算4級合格を目指している方は、暗算4級に受かるためにやるべきことをご存知ですか？
この記事では、合格したいなら検定試験までにやるべきことを3つご紹介します。検定内容と暗算4級レベルの問題も解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
全珠連・暗算4級の検定内容
| 試験科目 | 内容 | 制限時間 | 配点 | 合格基準 |
| 掛け暗算(20問)
割り暗算(20問) 見取り暗算(20問) |
法実合わせて3～4桁の無名整数
法商合わせて3～4桁の無名整数 2桁 4口のたし算 (8字) |
各3分 | 各100点 | 各100点満点中
70点以上 |
参照：暗算検定試験｜公益社団法人全国珠算教育連(soroban.or.jp)
全珠連の暗算4級試験は、掛け暗算・割り暗算・見取り暗算が20問ずつ出題される検定試験です。掛け暗算では、2桁×1桁の問題が10問と3桁×1桁の問題が10問出題されます。割り暗算で出題される問題は、3桁÷1桁で答えが2桁になる問題が10問と4桁÷1桁で答えが3桁になる問題が10問です。
各種目100点満点で、70点以上取ることができれば合格できます。1問5点なので、各種目20問中14問正解しなければなりません。時間内に全問解くためには、1問9秒以内に問題を解き答えを書き終える必要があります。
全珠連の暗算検定は年12回開催されており、受験するためには願書と受験料900円の提出が必要です。申し込み方法は、ご自分で直接全珠連の支部へ申し込む方法以外に、そろばん教室の講師を通じて申し込む方法があります。全珠連支部へ直接申し込む場合は、最寄りの全珠連支部へ申し込みましょう。最寄りの支部は、全珠連のホームページから調べることができます。
全珠連・暗算4級の暗算5級の試験内容の違い
| 試験科目 | 暗算4級 | 暗算5級 |
| 掛け暗算
割り暗算 見取り暗算 |
2桁×1桁(10問)・3桁×1桁(10問)
3桁÷1桁(10問)・4桁÷1桁(10問) 2桁 4口のたし算(8字) |
2桁×1桁(20問)
2桁÷1桁(20問) 1～2桁 3～4口のたし算(6字) |
参照：暗算検定試験｜公益社団法人全国珠算教育連(soroban.or.jp)
暗算4級の試験では、暗算5級の試験内容に比べて掛け暗算・割り暗算・見取り暗算すべての科目で桁数が増加。桁数が増える分だけ覚えなければいけない数字や計算の手順が増えるため、難易度が上がります。
しかし、暗算4級の掛け暗算と割り暗算の20問中10問は暗算5級と同レベルです。残り10問のみ桁数が増えた問題が出題されます。
全珠連・暗算4級合格に向けてやるべきこと
暗算4級に合格したいなら、限りある練習時間を有効活用することが大切です。
- 暗算4級レベルの問題を繰り返し解くこと
- 正確に計算すること
- 実力を測ること
暗算4級レベルの問題を繰り返し解くこと
暗算4級レベルの問題を繰り返し解くことで問題の難易度に慣れ、検定試験本番でも落ち着いて問題を解けるようになります。暗算4級レベルの問題が難しいと感じる場合でも、何度も練習するうちにレベル感に慣れることが可能です。
暗算4級の問題に慣れれば素早く計算できるようになり、計算スピードの向上にもつながります。素早く計算できるようになれば、制限時間内に問題を解き終えることができるだけでなく、検算することも可能です。
検算とは、解き終わった問題を計算し直して答えが合っているか確認すること。検算すれば、正答率を上げることができます。
正確に計算すること
各種目20問中14問正解できなければ不合格になってしまう暗算検定試験では、正しく計算できる能力が必須です。正しく計算するためには、計算方法を正しく理解していなければなりません。
計算方法を正しく理解していても誤答が多い場合は、数を入れ間違えたり覚え間違えたりしている可能性があります。暗算ではそろばんの珠をイメージしながら計算するため、そろばんを使う計算よりもミスが起こりやすくなるのです。
数やそろばんの珠を正確にイメージしながら計算しても答えを間違ってしまう場合は、足し引きの手順を間違えているかもしれません。間違いをきちんと見直したい場合は、そろばんを使って計算手順を1つずつ確認してみてください。そろばんを使って確認することで、間違ってる箇所を見つけやすくなります。
正確に暗算できるようになれば正答率があがり、合格率もあげることが可能です。
実力を測ること
暗算4級レベルの問題に慣れてきたら、本番の検定試験を想定して制限時間3分で掛け暗算・割り暗算・見取り暗算を20問ずつ解いてみてください。問題を解き終えたら、採点し、点数を出してみましょう。本番同様の練習を行い点数を出すことで、その時点での自分の実力を測ることができます。
結果次第では、練習内容を見直すことも必要です。全科目で70点以上とれていれば、検定試験まで今まで通りの練習内容でいいでしょう。1科目だけ点数が悪かった場合は、その科目を重点的に練習してみてください。全科目合格点に到達しなかった場合は、練習量を増やした方がいいかもしれません。
実力を測るための練習は、毎日行う練習というよりも、検定試験が近付いてきたときに行うことで効果を発揮する練習です。
全珠連・暗算4級レベルの問題の解き方
暗算4級レベルの問題の解き方を、そろばんを使ってご説明します。
暗算だと計算方法がわからなくなってしまう方は、そろばんを使って計算方法を確認してみてください。同じ問題をそろばんで計算した後に暗算で解けば、解き方がわかりスムーズに解けるようになります。
暗算だと何度も答えを間違えてしまう場合も、同じくそろばんを使って計算方法を確認してみましょう。そろばんを使った計算なら、珠が見える分間違っている部分や数を明確にすることができます。以下のことに
＜気を付けるポイント＞
- 数を足し引きする場所を間違えない
- 数を正確にイメージし続ける
- 問題の数字をできる限り覚える
298×2の掛け暗算
298×2の掛け暗算のやり方を、そろばんを使ってご説明します。
掛けられる数3桁+掛ける数1桁=4桁になるため、答えは最大4桁です。
①2×2=4なので、4をおく
答えが4桁になるのは、最初の計算の答えが2桁になる場合です。2×2の答えが1桁なので、298×2の答えは、4桁より1桁少ない3桁になるとわかります。答えは3桁なので、百の位に4をおいてください。
②数をいれる場所をずらす
手順①で4をいれた場所より、数を入れる場所を1つ右にずらします。
③9×2=18なので、18を足す
9×2=18なので、18を足してください。40に18を足すイメージです。
④数をいれる場所をずらす
手順③で18をいれた場所より1つ右にいれる場所をずらします。
⑤8×2=16なので、16を足す
8×2=16なので、16を足します。580に16を足すイメージです。
298×2の答えは、596となります。
1,224÷8の割り暗算
1,224÷8の割り暗算のやり方を、そろばんを使ってご説明します。
①1,224をおく
イメージ上のそろばんに、割られる数の1,224をいれてください。
②12÷8の計算を行い、答えの1を左側におく
割られる数の左端1は割る数8で割れないため、12÷8の計算をします。12÷8=1なので、割られる数左隣りに答えの1をおいてください。
③8×1=8なので、12から8を引く
8×1=8なので、わられる数の上2桁である12から8を引いてください。
④42÷8の計算を行い、答えの5を手順②でいれた1の右側におく
割られる数の左端2桁は42で、8で割ることができます。42÷8=5なので、割られる数の左隣に5をおいてください。
⑤8×5=40なので、42から40を引く
8×5=40なので、割られる数の42から40を引きます。
⑥24÷8=3なので、3を手順④でいれた1の右側におく
割られる数の残り24を8で割ると3になるため、割られる数の左隣に3をおいてください。
⑦8×3=24なので、24から24を引く
8×3=24なので、割られる数の24から24を引きます。パッとみて24から24引いて0になることがわかるため、この手順は省略しても問題ありません。無駄な手順を省略することで、計算スピードを上げることができます。
1224÷8の答えは、153です。
2,560÷8の割り暗算
2,560÷8の割り暗算のやり方を、そろばんを使ってご説明します。
①2,560をおく
イメージ上のそろばんに2,560をいれてください。
②25÷8の計算を行い、答えの3を左側におく
割られる数の左端2は割る数8で割れないため、25÷8の計算をします。25÷8=3なので、割られる数の左隣りに3をおいてください。
③8×3=24なので、25から24を引く
8×3=24なので、割られる数の25から24を引きます。
④16÷8の計算を行い、答えの2を手順②でいれた3の右側におく
割られる数の左端2桁は16で、8で割ることができます。16÷8=2なので、割られる数の左隣りに2をおいてください。
⑤8×2=16なので、16から16を引く
8×2=16なので、割られる数の16から16を引きます。
⑥一の位の0が残っていることを確認
割られる数は残り0になりましたが、一の位の0が残っています。一の位の0も割ると考え、答えに0を付けてください。
2,560÷8の答えは、320です。
2桁4口の見取り暗算
28+46+72+55の問題を例に、そろばんを使って解き方をご説明します。
①28をいれる
イメージ上のそろばんに28をいれてください。
②46を足す
28に46を足してください。
＜珠の弾き方＞
①十の位の5珠を下げる
②十の位の1珠を1つ下げる
③一の位の1珠を1つ上げる
④一の位の5珠を上げる
⑤十の位の1珠を1つ上げる
③72を足す
手順①の74に72を足します。
＜珠の弾き方＞
①十の位の1珠を2つ上げる
②十の位の5珠を上げる
③百の位の1珠を1つ上げる
④一の位の5珠を下げる
⑤一の位の1珠を3つ下げる
④55を足す
手順③の146に55を足します。
＜珠の弾き方＞
①十の位の5珠を下げる
②一の位の5珠を上げる
③十の位の5珠と1珠をすべてはらう
④百の位の1珠を1つ上げる
28+46+72+55の答えは、201となります。
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